私は、武術武道の世界で強いと言われる師範を数多く観てきました。
しかし、“比較できる強さ”が本物と言えるのだろうか?と、次第に疑問を感じるようになってきました。
どれだけ強くても弱点はあります。むしろ、その人が最も強いと思っている部分にこそ弱点が隠れているものなのです。
どんなパンチに優れた人でも、パンチが効かない相手にはお手上げです。例えばカポエィラや地功拳を相手にしたら困ってしまうでしょうし、下手をしたらやられてしまうでしょうね。
打撃技しか知らない格闘家が寝技に持ち込まれて為す術なく絞め落とされる光景が、かつては格闘技シーンで続出して、誰もが「ブラジリアン柔術こそ最強だ」と思い込んだ時期もありました。
世界最高の刀剣といわれる日本刀でも鉄兜を両断することは不可能に近い。44マグナム弾も最新のボディアーマー(防弾ベスト)は撃ち抜けない・・・。
万事、勝負はジャンケンみたいな関係です。その理を理解して適切な戦法を選べる者が勝ち残るのです。
特に、強さにこだわる人は、心の内に過剰な弱さへの恐れを持っています。負けることへの異常な過敏さは、実は精神の脆弱さを顕しています。
3.14.10